クラウドファンディングは、金融機関からの融資が難しい場合でも利用できる資金調達の手段です。アイデアや取り組みの内容に共感が集まれば、個人事業主やスモールビジネスはもちろん、「難病の治療費」など個人的な理由であっても資金調達を行うことができます。
本記事では、クラウドファンディングの仕組みや種類、利用する際の注意点についてわかりやすく解説します。自分の目的に合った活用方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
クラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは、不特定多数の人々から、少額ずつ資金を調達する方法です。そのため、銀行などの金融機関による融資に比べて、熱意への共感やアイデアの斬新さで資金を集めやすいという特徴があります。商品やサービスの開発以外にも、映画製作やアーティストの支援、博物館の運営、社会貢献プロジェクトなどの資金調達にも活用されています
取り組みの内容や目的をインターネット上で公開して募集するケースが多く、Kickstarter(キックスターター)やCAMPFIRE(キャンプファイヤー)など多数のクラウドファンディングサイトが登場しています。
クラウドファンディングの仕組み

クラウドファンディングサイトは、資金を募る「実行者」、資金を提供する「支援者」、そして両者を仲介するクラウドファンディングサイトの「プラットフォーム」の3者で成り立つ仕組みです。
実行者は、資金を集めるプロジェクトや商品、その目的や資金の使い道をプラットフォーム上で公開します。それに共感した支援者が、プラットフォームを通じて資金を提供し、集まった資金は所定の手数料を差し引いたうえで実行者に支払われます。実行者はその資金をもとにプロジェクトを進め、多くの場合、そのなかで開発された商品やサービス、開発記録をまとめたコンテンツなどがリターンとして支援者へ提供されます。
クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングは、大きく「投資型」と「非投資型」の2つに分類されます。投資型は、事業への投資や融資を目的とし、支援者が金銭的なリターンを受け取れる仕組みです。一方、非投資型は金銭的な利益を目的とせず、商品やサービスの購入、社会貢献活動などを目的としています。
この2つの型をさらに細分化すると、クラウドファンディングは主に以下の6種類に分けられます。
- 購入型(非投資型):最も一般的なクラウドファンディング。実行者が商品やサービスを事前販売し、支援を募る形式。プロジェクト成立後、購入者に対して商品やサービスを提供。(例:新商品、書籍出版など)
- 寄付型(非投資型):社会貢献や支援活動を目的としたクラウドファンディング。金銭的なリターンは原則なく、活動や理念への共感をもとに支援が行われることが一般的。(例:社会貢献活動、災害復興支援、NPO・自治体の支援事業など)
- 融資型(投資型):小口融資のクラウドファンディング。主にベンチャー企業やスタートアップ企業による事業資金の調達を目的とし、利息を付けて返済。(例:事業拡大、資金調達)
- 株式投資型(投資型/エクイティ・クラウドファンディング):株式会社が利用できるクラウドファンディング。自社株を小口化して支援者に提供。(例:事業拡大、資金調達)
- ファンド型(投資型):特定の事業に対して個人投資家から資金を募るクラウドファンディング。事業の売り上げや利益の一部を、出資額に応じて分配。(例:不動産投資など)
- ふるさと納税型(非投資型):自治体が主体となって行うクラウドファンディング。地域課題の解決や地域活性化を目的として資金を募る形式。支援者(寄付者)に対して税制優遇や返礼品を提供。(例:特産品開発、観光振興、地域課題解決プロジェクトなど)
クラウドファンディングの注意点

クラウドファンディングでは、支援者に対して商品やサービスなどのリターンを提供するケースが多くあります。そのため資金調達後も、リターンの制作・発送、各種手続きなどの対応が必要となり、想定以上に手間や時間がかかる場合があります。
また、プロジェクトを公開すると、不特定多数の人の目に触れることになります。一度公開した内容は原則として削除できないため、情報の取り扱いには注意が必要です。加えて、内容によっては炎上や誹謗中傷といったリスクが生じる可能性もあるため、あらかじめ理解しておくことが重要です。
まとめ
クラウドファンディングは、個人・法人を問わず、金融機関からの融資を受けにくい分野であっても資金調達が可能な手法です。新商品の開発や事業立ち上げといったビジネス目的のほかにも、個人の挑戦や社会貢献活動など、幅広い用途で活用されています。
クラウドファンディングのやり方には、支援者に商品や利益といったリターンを提供する購入型や投資型のほか、金銭的なリターンを伴わない寄付型など、複数の種類があります。プロジェクトの目的や内容に応じて、どの方式が適しているかを理解し、適切に活用することが重要です。
クラウドファンディングに関するよくある質問
クラウドファンディングとは簡単にいうと何?
クラウドファンディングを簡単にいうと、インターネット上でアイデアや取り組みを公開し、共感した不特定多数の人から少額ずつ資金を集める仕組みです。ビジネスや新商品、社会貢献活動などを始める際に、銀行融資に頼らず資金調達できる点が特徴です。
クラウドファンディングの意味は?
クラウドファンディングの意味は、「群衆(Crowd)」と「資金調達(Funding)」を組み合わせた言葉です。
クラウドファンディングサイトの例は?
以下が日本国内外で利用されている代表的なクラウドファンディングサイト一覧です。
- Kickstarter(キックスターター)
- CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
- Readyfor(レディーフォー)
- Makuake(マクアケ)
- MOTION GALLERY(モーションギャラリー)
- FUNDINNO(ファンディーノ)
クラウドファンディングの方式とは?
クラウドファンディングの方式には、「All or Nothing方式」と「All in方式」の2つがあります。All or Nothing方式は、募集した目標金額に達した場合にのみ、支援金を受け取れる方式です。一方All in方式は、クラウドファンディング未達成の場合でも、1円以上の支援が集まれば支援金を受け取れます。ただし、目標額に達していない場合、プロジェクトの完遂に向けて別の資金調達方法を考える必要があります。
クラウドファンディングで調達した資金は返済が必要?
クラウドファンディングは、原則として返済は不要です。ただし、融資型クラウドファンディングのみ、実行者は借り入れた資金を利息とともに返済する必要があります。一方、購入型・株式投資型・ファンド型などでは、返済義務はありませんが、商品や株式、利益の一部といったリターンを支援者に提供するケースがあります。
文:Momo Hidaka





