商品ページや広告、ブログ記事などでユーザーの関心を引きつけるためには、的確なコピーライティングが欠かせません。そのなかでも、本文を読み進めてもらえるかどうかを左右するのが、コンテンツの冒頭にある「リードコピー」と呼ばれる部分です。コンテンツマーケティングでは特に、どれほど有益な記事でもリードコピーが魅力的でなければきちんと読まれず、その効果は大きく下がってしまいます。
そこで本記事では、リードコピーの役割や書き方のコツ、実際の例を紹介します。ユーザーが思わず読み進めたくなる文章を作るための参考にしてください。

リードコピーとは
リードコピーとは、広告のキャッチコピーやウェブページの見出しのあとに続く数行の文章です。検索エンジンや広告といったマーケティングチャネルを通じてウェブサイトへ到達したユーザーでも、その多くが数秒の間に「読む価値があるかどうか」を判断します。リードコピーはまさに、この判断材料となり、ユーザーの興味をつなぎとめて本文やメインコンテンツへとスムーズに導く役割を持っています。
リードコピーとキャッチコピーの違いは?
リードコピーとキャッチコピーは目的が異なります。キャッチコピーは、ユーザーの注意を引くための短い言葉です。驚きや共感によって関心を引き、広告やコンテンツに興味を持ってもらうことを目的としています。
一方、リードコピーはキャッチコピーで興味を持ったユーザーを本文へ自然につなぐための文章です。キャッチコピーをより具体的に補足したり、この先に何が書かれているのかを示したりすることで、読者の期待をさらに煽って本文を読みたいと思わせるための文章です。

リードコピーの効果や機能
リードコピーの主な効果や機能は以下の通りです。
- 本文を読むべき理由を示す:本文への関心を高める情報や問いかけを提示する
- コンテンツの概要を伝える:これからどのような内容が説明されるのかを簡潔に示す
- 本文への流れをつくる:文章のトーンやリズムを整えて、本文へ違和感なく移れるようにする
リードコピーが使われる場所
- 広告クリエイティブ:ユーザーの目を引くキャッチコピーから、商品詳細やランディングページ(LP)へつなぐ
- ECサイトのトップページ:ブランドの価値観を伝えるキャッチコピーから、さらにブランドストーリーの抜粋などで深堀りする
- ランディングページ:商品やサービスの魅力を伝えるキャッチコピーから、詳しい説明文へつなぐ
- カテゴリーページ:商品カテゴリー名から、それぞれの価値提案(バリュープロポジション)を示して商品一覧へつなぐ
- 商品ページ:商品名やキャッチコピーから、商品の特長や詳細情報へつなぐ
- ブログ記事:記事タイトルと本文をつなぐ

リードコピーの書き方のコツ6選
1. 共感を引き出す
ユーザーに「これは自分にも関係することだ」と思ってもらえると、本文まで読み進めてもらいやすくなります。たとえば、「領収書の整理や入力作業に毎月かかる時間を削減したい、と感じていませんか?」のように、ユーザーの悩みを具体的に示すと共感を得やすくなります。
2. メリットを示す
ユーザーに本文を読む価値があると感じてもらうため、提供できるメリットを提示します。たとえば、「初心者でもすぐに実践できるSNS運用の基本ステップを、具体例とともに紹介します。」のようなリードコピーで、本文からどのようなノウハウが得られるのかを伝えられます。
3. 統計やデータを提示する
統計やデータを引用することで、記事全体の説得力を高められます。たとえば、「ある調査では、電話よりもメールを活用する社員は、そうでない社員に比べて1日に平均20分の作業時間を節約できることが分かっています。」といったリードコピーにより、客観的な根拠が示され内容の信頼性を強化することができます。
4. ユーザーに問いかける
ユーザーへ問いかけることで、読者に自分の課題を意識してもらい、その解決策を紹介する本文へとスムーズに導けます。たとえば、「顧客情報が複数のツールに分散していて、管理が大変だと感じていませんか?」というリードコピーを見たユーザーは、自社の状況を思い浮かべて、顧客管理ツールによる解決方法を紹介した本文に関心を持ちやすくなります。
5. 簡潔で分かりやすい表現を使う
簡潔で分かりやすい表現を用いることで、内容を理解してもらいやすくなります。たとえば、「経費精算の負担を減らしたい方へ向けて、経費処理を効率化する3つの方法を紹介します。」のように書くと、記事の内容がすぐに伝わります。
6. ストーリーを語る
商品開発の経緯やブランドの想いをストーリーとして伝えることで、機能や価格だけではない価値を表現できます。たとえば、「このキャンドルは、忙しい毎日のなかでも自宅で落ち着いた時間を過ごしてほしいという思いから生まれました。」のようなリードコピーを用いると、ブランドの想いが伝わり、ユーザーが利用シーンをイメージしやすくなります。
効果的なリードコピーの実例7選
1. ANDPLANTS
観葉植物やフラワーギフトのECサイトであるANDPLANTS(アンドプランツ)は、「送別会で男性に贈るプレゼント25選」という記事で、プレゼント選びに悩む人の状況に寄り添うリードコピーを採用しています。
「何が喜ばれるだろうか」「マナーに失礼はないか」といった、送別会のプレゼント選びで多くの人が感じる迷いを挙げることで、同じ悩みを持つ人に「自分のことだ」と感じてもらいやすい導入になっています。
さらに、送別会で男性に贈るプレゼントの選び方やおすすめのアイテムを紹介する記事であることを伝え、本文へとつなげています。
2. TSUCHIYA-RANDOSERU
ランドセルブランドのTSUCHIYA RANDOSERU(土屋ランドセル)のECサイトトップページでは、「背中に、心に、優しい記憶を。」というキャッチコピーに続いて、「我が子の心豊かな未来を願う、ご家族の思いに心を寄せて。」というリードコピーが配置されています。
キャッチコピーでブランドの世界観を印象的に伝え、その意味を補足するリードコピーによって、子どもの成長を願う家族の気持ちに寄り添う姿勢を示しています。こうした共感を生む表現により、ブランドが大切にしている価値観やランドセルづくりへの想いを伝えています。
そのうえで「確かな職人技で仕立てます。」と締めくくることで、「ランドセルの特徴」といった商品紹介コンテンツへの興味を自然と喚起する構成になっています。
3. かわしま屋
自然食品のECサイトであるかわしま屋の「国産有機醤油」商品ページでは、商品名の直後に、商品の特長を簡潔に補足するリードコピーが配置されています。
安心の有機・国産原料や伝統的な製法といった、この商品を選ぶメリットを短い文章でまとめることで、食品選びにこだわる人の関心を引く構成になっています。そのうえで、レビューや商品ができるまでのストーリーなどを掲載した詳しい商品説明へと自然につなげています。
4. (ふつうの)ショップ
食品ブランドである(ふつうの)ショップの広告では、「食卓に豊かな味わいを」というキャッチコピーのあとに、「徹底したこだわりで開発された、絶対に食べてほしい味わいをセレクト。」といった文章が続き、商品のこだわりや味わいといったメリットを伝えています。
商品の魅力や得られる体験を簡潔な文章で示すことで、どのような商品を扱うブランドなのかを理解しやすくしています。そのうえで、商品ページやオンラインショップへの訪問へと導いています。
5. DADWAY
育児用品のECサイトであるDADWAY(ダッドウェイ)は、「累計出荷数100万個突破!ミラクルカップ 人気の秘密に迫る」という記事で、「累計出荷数100万個突破」という実績をタイトルとリードコピーの両方に用いています。
累計出荷数という具体的な数値を示すことで、多くの家庭に選ばれている商品であることを伝え、商品の信頼性や人気の高さを印象づけています。読者は「どんな理由で人気なのか?」と関心を引かれることで、ミラクルカップの特徴や人気の理由を解説する本文を読みたいと思うようになります。
6. Munekawa
革製品ブランドMunekawa(ムネカワ)のブログ記事「名刺+αの使い方で選ぶ Munekawaのカードケース3種類徹底比較」では、「名刺入れ、どんな基準で選んでいますか?」という問いかけをリードコピーに活用しています。
ユーザーに直接問いかけることで、自分が普段どのような基準で名刺入れを選んでいるのかを自然に振り返りつつ読み進めてもらう構成になっています。これにより、収納できる枚数やデザインといった選び方のポイントを具体的にイメージしやすくしています。
そのうえで、名刺入れの役割やMunekawaの名刺入れの特長を解説する本文へとつなげています。
7. mitete
葉酸サプリメントブランドmitete(ミテテ)のランディングページでは、「女性100人以上の声から生まれたサプリメントです」というキャッチコピーに続いて、商品の開発ストーリーを伝えるリードコピーが配置されています。
機能や成分を説明するのではなく、商品が生まれた経緯や開発に関わった人々への感謝を伝えることで、ブランドの想いや姿勢を示しています。このなかに「妊活中の女性、妊婦さん」といったワードを含めることで、興味を持ってもらいたいターゲットオーディエンスを明確にしています。
そのうえで、粒の大きさや風味といった具体的な特長が、読者と近い顧客の声を反映したものであると紹介する本文へとつなげています。
リードコピーでよくある失敗
1. ターゲットを絞っていない
リードコピーを幅広いユーザーに向けて書くと、内容が抽象的になり、結果として誰にも強く響かない文章になりがちです。特定のターゲットを定め、その人たちが抱える状況や悩みに焦点を当てた方が、ユーザーの関心を引きやすくなります。
たとえば、「仕事の効率を高めたい方へ」という書き方よりも、「会議の資料作成に時間がかかっている方へ」のように対象を具体的に示すと、ユーザーにとって自分に関係する内容だと感じてもらいやすくなります
2. 情報量が適切でない
情報が少なすぎると何についての内容なのかが分かりにくくなり、逆に多すぎると要点がぼやけてしまいます。ユーザーの興味を引き出すために必要な情報を示しつつ、詳細は本文で説明するというバランスが重要です。
たとえば、「新しい生活のヒントを紹介します」と書くよりも、「在宅ワークでも集中しやすいデスク環境の整え方を紹介します」と書いた方が、情報量も適切で、内容が伝わりやすいです。
3. 本文と内容が一致していない
リードコピーと本文の内容が一致していないと、ユーザーは期待していた情報が得られないと感じ、記事への信頼を損ねる可能性があります。リードコピーと本文には必ず一貫性を持たせましょう。
たとえば、「初心者でもできる本格的なコーヒーの楽しみ方を紹介します」と書きながら、本文がコーヒー豆の歴史の説明だけになっていると、ユーザーは内容のずれを感じてしまいます。
4. 定期的な見直しを怠っている
リードコピーを長い間見直さないままでいると、現在のユーザーのニーズと合わなくなることがあります。ユーザーの関心の変化に合わせて、コピーは定期的に見直しましょう。
たとえば、以前は財布を選ぶ際に収納力や価格を重視するユーザーが多かったとしても、知名度が高まってくると製作背景やブランドの想いなどが重視されるようになることもあります。こうした変化を反映していないと、ユーザーの関心とずれてしまいます。
まとめ
リードコピーは、キャッチコピーで興味を持ったユーザーを記事の内容へ導く重要な役割を担っています。共感を引き出したり、得られるメリットを示したり、データや問いかけを用いたりすることで、続きを読みたいと思わせる導入を作ることができます。
一方で、ターゲットが曖昧だったり、情報量のバランスが適切でなかったりすると、リードコピーの効果は十分に発揮されません。内容との一貫性を保つことや、ユーザーの関心の変化に合わせて定期的に見直すことも大切です。
本記事で紹介したコツや事例を参考に、ユーザーを自然に本文へ導くリードコピーを作成してみてください。
リードコピーに関するよくある質問
リードコピーとは?
リードコピーとは、キャッチコピーや見出しの直後に配置される短い導入文のことです。
リードコピーの役割は?
リードコピーの役割は、本文を読むべき理由を示しながら、これから説明される内容の概要を伝え、本文へ自然につながる流れをつくることです。
リードコピーとキャッチコピーの違いは?
リードコピーとキャッチコピーは役割が違います。キャッチコピーはユーザーの目を引くための短い言葉で、リードコピーは興味を持ったユーザーを本文へ読み進めてもらうために配置される文章です。
リードコピーの書き方のコツは?
リードコピーの書き方のコツは以下の通りです。
- 共感を引き出す
- メリットを示す
- 統計やデータを提示する
- ユーザーに問いかける
- 簡潔で分かりやすい表現を使う
- ストーリーを語る
文:Hisato Zukeran





